2025年8月29日
介護の現場では、利用者へのケアだけでなく、記録作業やご家族への報告、スタッフ教育、さらにはクレームやカスハラ対応など、日々多くの業務に追われています。人手不足が深刻化する中で「どうすればスタッフの負担を減らし、安心して働ける環境を整えられるか」は多くの施設が直面する課題です。
その解決策のひとつとして注目されているのが 「ウェアラブルカメラ」 です。
手がふさがらない状態で映像や音声を記録・共有できるため、介助中の安全確保、トラブル発生時の証拠保存、遠隔での指示や教育など、幅広いシーンで活用が可能です。
本記事では、介護現場での活用が期待されるウェアラブルカメラの選び方と、おすすめ製品を比較してご紹介します。
介護現場でウェアラブルカメラを導入する際には、ただ映像を記録するだけでなく、介護スタッフが快適に活用できるか、利用者や施設にとって安全かどうかが重要なポイントです。ここでは、介護向けに特に求められる機能を整理しました。
介護業務は長時間にわたるため、カメラは軽量で装着しても疲れにくいことが大切です。眼鏡型や胸元装着タイプなど、負担を軽減するデザインが現場に適しています。
表情や細かい動作を正確に記録するには、高画質かつ広角で撮影できるカメラが必要です。これにより、介助の様子を正しく残すことができ、教育や振り返りにも活用できます。
映像や音声をその場で共有できれば、離れた場所から管理者や専門スタッフが支援可能になります。特にWi-Fiが届かない場所ではLTEや5G対応が役立ちます。
カメラを通じて現場と管理者が双方向でコミュニケーションできれば、新人スタッフのフォローや緊急時の対応がスムーズになります。また、音声ををインカム機能で共有することにより、さらに迅速な連携ができて業務効率化とスタッフの安心感が向上します。
記録した映像をクラウドに保存することで、トラブル発生時の証拠や、介助方法の改善・教育資料として有効に活用できます。端末の紛失時でもデータを守れる点も安心です。
介護現場では個人情報を扱うため、映像データの暗号化やアクセス制限などセキュリティ対策は必須です。利用者やご家族の理解を得るためにも、プライバシーに配慮した運用が求められます。
比較項目 | バルテック ウェアラブルカメラ |
Safie Pocket2 | リモートアシスト |
---|---|---|---|
装着方法 | クリップ | クリップ | ヘッドフォン |
防水・防塵 | IP68 | IP67 | 要問合せ |
録画方式 | クラウド録画+内部メモリ | クラウド録画 | クラウド録画 |
バッテリー容量 | 3,200mAh(取り外し可) | 4,200mAh(取り外し不可) | 要問合せ |
通信方式 | 4G LTE / Wi-Fi | 4G LTE | 4G LTE / Wi-Fi |
音声録音 | ○ | ○ | ○オプション |
リアルタイム視聴 | ○ | ○ | ○ |
GPS機能 | ○ | ○ | × |
通話 | ○ | ○ | ○オプション |
インカム機能 | ○ | × | ○ |
顔認証勤怠 | ○ | × | × |
利用シーン例 | 遠隔管理、トラブル証拠、カスハラ対応 | 遠隔指示、安全管理 | ライブカメラ、遠隔支援 |
価格帯 | 要問い合わせ (レンタル・買い切り) |
要問い合わせ (レンタル) |
144,600円〜 (買い切り・レンタル) |
特徴 | 通話連携に強み、長時間録画やAI解析可 | クラウド特化、現場の見える化 | 遠隔支援に強み、買い切り可 |
詳細HP | バルテック ウェアラブルカメラ | Safie Pocket2(セーフィー) | リモートアシスト |
介護現場にウェアラブルカメラを導入することで、日常業務の効率化からトラブル対応まで、多くのメリットが得られます。一方で、導入にあたっては注意すべき点もあります。
スタッフが手作業で行っていた介助記録や状況メモを、カメラが自動で映像として残せるため、記録業務の負担が軽減されます。業務時間を介助やケアに集中できることは、大きな効率化につながります。
利用者やその家族からの過度なクレームや理不尽な要求に対しても、カメラ映像が証拠となることで、スタッフの心理的負担が軽減されます。「自分の働きが正しく記録されている」という安心感が、離職防止にもつながります。
介護内容が客観的に記録されていることで、家族への説明もスムーズになります。透明性が高まることで、利用者や家族からの信頼を獲得しやすくなります。
ただし、導入にはいくつかの課題もあります。利用者のプライバシー保護や同意取得は必須です。また、機器の購入費用やクラウド利用料などのコストも事前に検討する必要があります。さらに、映像をリアルタイムで共有する場合は、施設や訪問先での通信環境の安定性が重要です。
介護業界では、人手不足や業務の複雑化により、現場スタッフの負担が大きくなっています。そうした背景から、業務を効率化しながら安心・安全を確保できるツールとしてウェアラブルカメラの導入が今後ますます広がると考えられます。
いきなり全スタッフに導入するのではなく、まずは小規模にテスト運用してみることがおすすめです。実際の使用感や通信環境、記録の活用方法を確認しながら徐々に拡大していくことで、無理のない導入が可能になります。
また、介護施設ごとに抱える課題は異なるため、「記録重視」「カスハラ対策」「教育用途」など、利用目的に応じて最適なカメラを選ぶことが成功のカギです。
ウェアラブルカメラを効果的に活用することで、スタッフの負担を軽減し、利用者やご家族からの信頼を高める介護現場を実現できるでしょう。