2024年7月26日
近年、ITツールを活用した「デジタル化」の取り組みが弁護士事務所においても注目されています。
ITツールを導入・運用する事で情報共有が容易にでき、案件や情報、タスクの管理などの業務を効率的に進められるのです。
弁護士システム導入を検討する時は、事務所の形態に合わせて、必要な機能を持ったシステムを選定しましょう。
IT化が進む中で、案件管理や運営をクラウドの業務管理システムで行う法律事務所が増えてきています。
弁護士・法律事務所業界における案件管理とは、案件の進捗状況や顧客情報などを可視化することです。
・依頼者・相手・裁判所などの情報
・案件の登録・進捗管理
・各種文書データの作成・保存・管理
・請求書の作成・管理
このような要素が案件管理に含まれます。
クラウドの業務管理システムを用いると、案件の進捗状況をリアルタイムで把握し、一元管理が可能です。
裁判所提出書類の作成機能や、経営分析機能が、弁護士の実務を支援する機能も充実しているものもあります。
案件が整理されていると電話での問合せ対応もスムーズで調べる手間や相手を待たせることもなく、日々の業務効率が大幅に向上します。
業務効率の向上
システム導入により、業務効率を向上することができます。
・事件記録や進捗状況をどこでも閲覧できる
・スケジュールを共有できる
・会計作業が軽減される
などの効率があがります。
目的の情報へ簡単にアクセスできれば情報を探す時間を減らせるので、より多くの時間を事件処理に費やすことができ、事件の解決時間が短縮されます。顧客満足度も向上にもつながります。
情報共有がスムーズになる
情報共有がスムーズになることもメリットのひとつです。
現在、顧客との連絡には、メールや電話が使われがちです。
しかし、メールでは確認の遅れや、気が付かない、または重要な内容が埋もれてしまった、などの問題があり、電話だと繋がらなかったときに折り返したりする手間がかかります。
それらを、情報共通に特化したツールを使えば、書いた内容や添付した資料が相手にすぐに共有できます。やりとりにスピード感が出て、タイムロスがなくなるので効率もあがります。
案件管理システムは、事務所内のコミュニケーションを向上させることもできます。
システムを利用して、案件情報、文書、メモを互いに共有することができます。お互いスムーズに進捗を共有できるのです。
簡単にタスク管理ができる
管理システムを導入すれば、事務所内のタスク全体が可視化されるため、タスク管理も効率化できます。
各スタッフの進捗を簡単に把握できるので、業務の適切な割り振りやスケジュールの組み立ても簡単になり、タスクの抜け漏れや、偏りなどが起こる懸念もなくなるのです。
誰でも管理すべきタスクがすぐに分かるようになります。
コストの削減
案件管理を紙ベースで行う場合には、印刷費などのコストがかかります。
さらに、業務管理を効率的に行うように改善すると、少ない人数でも事務所の運営をすることができるので、人件費のコストも削減することが可能です。
情報漏洩のリスク軽減
紙ベース、もしくは各自のPCやUSBなどの媒体で管理をしていると、外部に持ち出した際に紛失するなど情報漏洩に繋がってしまいます。
クラウドの案件管理システムは、すべての情報は、アクセス権を付与された者のみがアクセスできるようにするなど、高度なセキュリティ対策が施されているので法律事務所のデータのセキュリティも強化することができます。
顧客情報や事件簿をシステムに安全に保管できるため、データ漏洩や不正アクセスのリスクを低減、機密情報が悪用される危険性を排除することができます。
さらに、システムのバックアップと災害復旧機能により、自然災害やシステム障害が発生した場合でも、データの安全性を確保することができるようになります。
弁護士事務所でITツールを導入・運用すれば、情報共有やタスク管理などの業務を効率的に進められます。
・メールや電話で連絡する必要がなく、情報共有が簡単になる
・タスク管理機能を使えば、メンバー全員のタスクが可視化される、必然的に把握できる
・整理され、管理されるので必要な情報を簡単に見つけられる
上記のような機能が基本的にあり、運営していくうえでメリットとなります。
「firmee」は現役の弁護士が代表を務める合同会社 firmee が提供している業務管理システムです。
事件を中心とした情報の一元管理や、google カレンダー・Chatwork などの外部アプリと連携して利用することが可能、エクセルなどのデータを一括インポートできます。
事件30件までであれば、全機能を無料で利用可能です。
【おすすめポイント】
・事件情報管理に特化した、シンプルなシステム
・法律事務所に特有の情報を一括で管理でき、特化している
・事件と紐づけて、打ち合わせ内容や依頼者の連絡先など事件単位で情報を管理できる
・コストをかけず、シンプルに事件情報をクラウドベースで管理・共有したい事務所い最適
・入力した情報はすぐに各種書類に反映され、書類作成を効率化できる
【firmeeの料金体系】
個人プラン | 事務所プラン | |
---|---|---|
月額 | 4,980円 | 要問合せ |
年額 | 49,800円 | 要問合せ |
無料プランあり ※無料プランには制限があるため、本格的な運用には有料プランの契約が必須です。
loiozは、シンプルかつ直感的な画面デザイン、どんな人でも簡単に操作ができる業務管理システムです。
現役の弁護士・事務局が監修しており双方に使いやすいシステムになっています。
ファイル・メッセージ・スケジュールの共有など法律業務に欠かせない機能が搭載されているので、情報の一元管理が可能、預り金、報酬、経費を分けて管理できる会計機能で請求書の自動作成もできます。
クラウド型なのでインターネットに接続してれば外出先であっても、スマートフォンで利用が可能です。
独立~小中規模の法律事務所が使いやすく、おすすめの業務管理システムです。
【おすすめポイント】
・外出時や自宅でも簡単にアクセス・作業が可能
・あらゆる情報が一か所に集約されるため、情報管理の属人化を防げる
・引き継ぎなどの非効率な情報連携を改善
・書類などの事務作業を自動で実施、を自動で作成。作製の負担を削減
・タスクが自動で分類されるので優先順位がわかりやすい
・「共同タスク」を設定したり他のスタッフのタスク管理もできる
・案件毎に裁判情報や期日を管理。案件情報を探す時間を大幅に短縮
【loiozの料金体系】
スタータープラン | スタンダードプラン | |
---|---|---|
月額 | 1,628円(税込)/ライセンス/月 | 4,378円(税込)/ライセンス/月 |
会計管理 | ー | 〇 |
トライアルが2週間無料で利用可能(自動的に課金されることはありません)
参考:loioz HP
【おすすめポイント】
・事件管理からスケジュール共有までひとつのツールで完結
・機能が多く、弁護士事務所のあらゆる業務をひとつのツールで効率化
・使いたいアプリ(機能)を自由に組み合わせてさまざまな用途に利用できる
・全ユーザーに向けての情報発信ができ、コメント機能も備わっているので、コミュニケーションも容易
・使い勝手を追求した基本機能
・モバイルとクラウドの充実対応
【サイボウズOfficeの料金体系】
スタンダードコース | プレミアムコース | |
---|---|---|
月額 | 500円/ユーザー | 800円/ユーザー |
カスタムアプリ | ー | 〇 |
スマホやタブレットから撮影した写真もすべてボタン1つでストックでき、ファイルや画像が、ブラウザ上でプレビューされるので操作性がよく、削除したデータも30日間保存され、誤削除のリスクがないなど、苦手な方でも使いやすいシステムです。
ノートの記載内容は全て「編集履歴」として自動的にバックアップされ、いつでも過去の時点に復元できます。
インターネットに接続されていなくても、「ノート」「タスク」機能を使用できるので、場所を問わず利用できます。
すべてのデータは完全に暗号化され、厳格なセキュリティ環境下で保護されるので安心です。
【おすすめポイント】
・社内のあらゆる情報を、最も簡単に「管理」できる
・要件などのテキスト情報や、画像やファイルなどのあらゆる情報を管理
・あちこちに情報が分散せず、常に整理された状態
・シンプルでITの専門知識がなくてもすぐに使える
・「タスクの担当者・期日の設定」と「メッセージでのやりとり」が可能
【Stockの料金体系】
フリープラン | ビジネスプラン | エンタープライズプラン | |
---|---|---|---|
5ユーザー以下 | 無料 | 2500円/月 | 5000円/月 |
20ユーザー以下 | 無料 | 5000円/月 | 20000円/月 |
参考:Stock HP
「Trustice」は今からすぐに導入ができるクラウド型サービスです。
事務所内で共有する業務に必要な情報の一元管理、アーカイブから必要な情報がすぐに取り出せる検索機能、タスク/ToDoの管理など、業務管理に必要な機能がすべて揃っています。
法令情報専門メディアとして培ってきた新日本法規出版ならではの、書類作成を支援する豊富な書式テンプレートなど、最適な弁護士業務をサポートするためのツールです。
【おすすめポイント】
・弁護士からパラリーガルまで日常業務の普遍的な作業を効率化
・訴状・答弁書などの作成を支援する豊富な書式テンプレートを搭載
・類似する相談内容のテンプレ登録が可能。案件のタスク登録手間を削減
・事務業務が増加し、正確性を担保円つつ効率化を実現したいソロ・親弁型事務所などにおすすめ
・期日・面談の予定を、外出先から共有
【Trusticeの契約体系】
ベーシック | プレミアム | プロフェッショナル | |
---|---|---|---|
個別案件登録数 | 100件 | 10件 | 無制限 |
顧問案件登録数 | 300件 | 30件 | 無制限 |
金額については要問い合わせ
参考:Trustice HP
株式会社レアラが提供する「LEALA」は、現役の弁護士が取締役として開発チームに加わり作られた業務管理システムです。
一般民事向けと企業法務向けがあり、一般民事向けでは広告効果の分析、企業法務向けにはタイムチャージ制の管理などが可能となっています。
一般民事と企業法務向けがあり、一般民事ではマーケティングに関する情報管理が可能、企業法務ではタイムチャージに関する管理が可能です。
【おすすめポイント】
・世界トップクラスのセキュリティの元で大切な顧客情報を管理
・請求作成から入金管理までの運用を一元管理できる
・売上・稼働業務量を可視化。業務分析・経営分析が可能に
・企業法務系事務所なら、タイムチャージ登録から請求書の発行までの業務を効率化
・一般民事系事務所なら、事件管理、書類管理から会計管理などの業務を効率化
・情報管理に紐づけて、出入金や稼働業務実績、売上を把握
・経営の合理化を実現したい経費共同型事務所などにおすすめ
【LEALAの料金体系】
要問い合わせ
参考:LEALA HP
無料から使える、国内利用者数No.1の業務用チャットツールです。はじめてビジネスチャットをご利用の方も簡単に使えます。
シンプルな機能はシステムが苦手な方でも簡単に利用可能。
働く方だれもが利用できるコミュニケーションツールとして、社内外のコミュニケーションを活性化します。
【おすすめポイント】
・事務所内のコミュニケーションが簡単にとれる
・チャットで気軽にコミュニケーションができる
・タスクの作成・編集ができる
・他のスタッフのタスクも把握できる
・ビデオ通話での会話ができるので文面では伝わりづらい内容も説明できる
・ワード・エクセルなどのオフィスファイルや画像ファイルなどをアップロード、管理ができる
【Chatworkの料金体系】
フリー | ビジネス | エンタープライズ | |
---|---|---|---|
月額 | 無料 | 840円 | 1440円 |
ユーザー数 | 100人まで | 無制限 | 無制限 |
参考:Chatwork HP
クラウドPBX MOT/TELは、インターネット経由で電話機能を利用するサービスです。
スマホから会社番号での発着信が可能であり、会社にかかってきた電話をオフィス以外の場所で受けたり、離れた拠点の社員同士で内線通話を行ったりできます。
【おすすめポイント】
・裁判所以外の電話を自動録音
・事務所番号発信で信頼性アップ
・裁判所からの大量のFAX を出先で確認
・敵方やセールスの電話を判別し、電話対応を削減
【MOT/TELの料金体系】
スタンダード | ミドル | プレミアム | |
---|---|---|---|
利用可能内線数 | 20内線まで | 50内線まで | 100内線まで |
月額 | 4,980 円 | 8,500 円 | 38,000 円 |