2025年12月24日
近年、防犯対策や施設管理の分野で注目を集めているのが「動体検知カメラ」です。
従来の防犯カメラは、映像を録画して後から確認する使い方が一般的でしたが、動体検知カメラは映像内の“動き”を自動で検知し、異常をリアルタイムで把握できる点が大きな特長です。
しかし一方で、「動体検知カメラと防犯カメラは何が違うのか」「どのような検知方式があるのか」「誤検知は起きないのか」といった疑問を持つ方も少なくありません。特に近年は、AIを活用した高精度な動体検知カメラも登場し、選択肢が増えたことで違いが分かりにくくなっています。
本記事では、動体検知カメラの基本的な仕組みから、防犯カメラとの違い、代表的な検知方式の特徴までをわかりやすく解説します。さらに、最新のAI動体検知カメラがどのように防犯・監視の在り方を変えているのかについてもご紹介します。
動体検知カメラの導入を検討している方はもちろん、これから防犯対策を見直したい方にも役立つ内容です。
動体検知カメラとは、カメラに映る映像の中から「人や物の動き」を自動で検知し、異常や変化を知らせる機能を備えたカメラのことです。
常時録画を行う防犯カメラとは異なり、動きがあったタイミングを起点として録画や通知を行う点が大きな特長です。
一般的な動体検知カメラでは、映像の変化や赤外線センサーの反応をもとに、人や物体の動きを判断します。これにより、必要なシーンだけを記録できるため、無駄な録画データを減らし、効率的な監視が可能になります。
防犯用途では、不審者の侵入や不審な行動を素早く把握できることから、店舗・オフィス・工場・倉庫など、さまざまな現場で活用が広がっています。
動体検知における「動き」とは、映像内で発生する変化を指します。
例えば、人物が画面内に入ってきた、車両が通過した、特定エリアに物体が侵入したといった変化をカメラが検知します。
従来の動体検知では、映像の明るさや色の変化をもとに判断する方式が主流でした。そのため、影の揺れや照明の変化、風で動く草木なども「動き」として誤って検知されるケースがありました。
一方、近年ではAI技術の進化により、人物や車両などの対象を識別したうえで動きを判断できるようになり、誤検知を抑えた高精度な動体検知が可能になっています。
このように、動体検知カメラは単に映像を映すだけではなく、「何が動いたのか」を判断し、必要な情報だけを知らせる防犯・監視のための重要な役割を担っています。
一般的な防犯カメラは、現場の映像を常時または一定間隔で録画し、「何が起きたのかを後から確認する」ことを主な目的としています。
犯罪やトラブルが発生した際に、証拠映像として活用できる点が最大のメリットです。
そのため、防犯カメラは抑止効果や事後確認に強く、店舗やオフィス、マンションなど多くの場所で導入されています。一方で、異常が発生してもリアルタイムで気づけない場合が多く、被害が起きた後に映像を確認する「受け身の防犯」になりやすいという側面もあります。
動体検知カメラは、映像内の動きを自動で検知し、異常をその場で把握できる点が大きな特長です。
人や物の動きを検知すると録画を開始したり、管理者へ通知を送ったりするため、リアルタイムで状況を確認できます。
これにより、不審者の侵入や不審な行動に素早く気づき、早期対応が可能になります。
特に近年は、AIを活用した動体検知カメラの普及により、人物や車両を識別したうえで検知できるようになり、誤検知を抑えながら精度の高い監視が行えるようになっています。
防犯カメラと動体検知カメラは、目的に応じて使い分けることが重要です。
・防犯カメラ:証拠映像の記録、抑止効果を重視したい場合
・動体検知カメラ:侵入や異常を早期に察知し、迅速に対応したい場合
例えば、出入りの多い場所や無人時間帯のある施設では、動体検知カメラを活用することで異常に即座に気づく体制を構築できます。一方、常時人がいる場所や記録重視の用途では、通常の防犯カメラが適しているケースもあります。
現在では、防犯カメラと動体検知機能を組み合わせて運用するケースも増えており、記録とリアルタイム対応の両立が、防犯対策の新たなスタンダードになりつつあります。
従来の動体検知カメラでは、主に映像の変化や人の体温をもとに動きを判断する方式が使われてきました。
画像差分による検知は、連続する映像を比較し、画面内に変化があった場合に「動きがあった」と判断する仕組みです。構造がシンプルで導入しやすい反面、影の揺れや照明の明るさの変化、天候による映像の変化にも反応しやすく、誤検知が起こりやすいという特長があります。
一方、赤外線による検知は、人や動物が発する体温の変化をとらえて動きを検知する方式です。暗い場所でも検知しやすいというメリットがありますが、検知できる範囲や角度に制限があり、小さな動きやガラス越しの検知が難しいケースもあります。
(この赤外線による検知方式は、PIR方式とも呼ばれます)
これらの方式は一定の防犯効果はあるものの、「何が動いたのか」までは判断できないという共通の課題があります。
近年主流になりつつあるのが、AIを活用した動体検知です。
AI動体検知カメラでは、カメラ映像をAIがリアルタイムで解析し、人物・車両・物体などを自動で識別します。
単なる映像の変化や熱反応ではなく、「人が侵入した」「車両が進入した」といった対象を理解したうえで検知するため、不要な検知を大幅に減らすことが可能です。
また、AIが動きを検知したタイミングで録画を開始したり、管理者へ通知を送ったりすることで、異常発生時の状況をリアルタイムで確認できます。
防犯カメラのように常時録画しているなかで万が一の際には証拠映像として活用できる一方で、AIによる動体検知を組み合わせることで、異常を即座に把握し、迅速な対応が可能になります。
さらに、特定エリアを侵入禁止ゾーンとして設定することで、重要な場所への侵入のみを検知するなど、運用目的に応じた柔軟な設定も行えます。
このように、上位モデルのAI動体検知カメラでは、「記録」と「リアルタイム対応」を両立した高度な防犯・監視が実現します。
動体検知カメラにおいて運用上の課題になりやすいのが誤検知です。
特に以下のような要因があると、不要な検知が発生しやすくなります。
・影や照明の変化
・風で揺れる木や旗
・雨・雪・虫の映り込み
・人や車の往来が多い場所
誤検知が多発すると、通知が頻繁になり、本当に対応すべき異常を見逃すリスクが高まります。
そのため近年では、対象を識別できるAI動体検知や、エリア指定・検知条件の細かな設定が重要視されています。
こうした背景から、誤検知を抑えつつリアルタイムで異常を把握できるAI監視カメラが注目されています。
次章では、これらの課題を解決するバルテックの最新AI監視カメラについて詳しく解説します。
通信技術に強みを持つVALTECのAI監視カメラは、現場への不審者や不正侵入をリアルタイムで検知し、管理者のスマートフォンへ即座に通知します。
異常発生と同時に状況を把握できるため、迅速な初動対応が可能となり、盗難や破壊行為などの被害拡大を未然に防ぐことができます。
従来の防犯カメラのように「録画して後から確認する」だけではなく、
「その瞬間に気づき、対応できる」リスクマネジメントツールとして、さまざまな現場で導入が進んでいます。
AI監視カメラでは、カメラ映像をAIが常時解析し、人物・動体・車両などを自動で識別します。
従来のモーション検知にありがちな、
・影の揺れによる誤検知
・風で動く草木を不審者と誤認するケース
といった問題を大幅に低減し、より正確な監視を実現します。
また、特定エリアを侵入禁止ゾーンとして設定することで、その範囲への侵入をリアルタイムで検出し、即時にスマートフォンへアラートを送信。
赤外線センサー搭載モデルでは、夜間や暗所でも検知精度を維持でき、24時間体制のセキュリティ強化を実現します。
AIが異常を検知すると、スマートフォンやPCへ着信・プッシュ通知で即時にお知らせします。
夜間や無人の時間帯でも、担当者はどこにいても状況を把握でき、通知からワンタップで現場映像を確認可能です。
さらにインカム機能を活用すれば、現場スタッフへ一斉連絡・音声通話も行えます。
映像を見ながらその場で指示ができるため、監視〜連携〜対応までをワンストップで完結できます。
これにより、「録画を後で確認するだけ」の受け身の防犯から、“今起きている事態に即対応できる”リアルタイム監視へと進化します。
VALTECのAI監視カメラは、侵入検知だけでなく以下のような多機能AI分析を搭載しています。
・スマートフォン着信通知機能
・人物検知・動体検知機能
・転倒・異常行動検知
・車両検知・エリア侵入検知
クラウド管理に対応しており、複数拠点の映像を一元管理できるため、建設現場・オフィス・介護施設・店舗・倉庫など、幅広い業種で導入が進んでいます。
リアルタイム検知 × 即時通知により、「見逃さない防犯体制」を実現するセキュリティソリューションです。
VD087SP-G

夜間の少ない光量でも鮮明なカラー画像で撮影。
屋外も設置が可能な取り付けやすいドーム型
VD070SJ-G

赤外線距離30~50m。広いスペースの夜間監視に最適なAIカメラ。ラインクロス、侵入検知機能。
VD063WA

360度レンズで広い範囲を監視。群衆密度検出、侵入検知、人数カウント、ヒートマップ機能
動体検知カメラは、映像内の「動き」を自動で検知し、異常を素早く把握できる防犯・監視カメラです。
従来の防犯カメラが「録画して後から確認する」用途が中心だったのに対し、動体検知カメラはリアルタイムで気づき、対応できる点が大きな特長です。
検知方式には、映像の変化を捉える画像差分や、体温を検知する赤外線方式などがありますが、影や環境変化による誤検知が起こりやすいという課題もありました。
こうした課題を解決するのが、人物や車両を識別できるAI動体検知カメラです。不要な検知を減らし、本当に注意すべき異常だけを検知できるため、実用性の高い防犯体制を構築できます。
防犯対策では、記録を重視する防犯カメラと、即時対応を可能にする動体検知カメラを目的に応じて使い分け、あるいは組み合わせて運用することが重要です。
中でも、リアルタイム検知と即時通知を備えた最新のAI監視カメラは、これからの防犯・監視におけるスタンダードになりつつあります。
動体検知カメラの特性を正しく理解し、設置環境や目的に合ったカメラを選ぶことが、効果的な防犯対策につながります。