2026年6月3日
2026年(令和8年)10月1日、改正労働施策総合推進法が施行され、企業のカスタマーハラスメント(カスハラ)対策が法律上の義務になります。労働者を1人でも雇用していれば、企業規模を問わずすべての事業主が対象で、中小企業の猶予期間はありません。
これまで「現場の我慢」に頼っていた企業も、今後は組織として従業員を守る体制(方針の明確化、相談窓口の設置、記録・証拠の保全、悪質行為への対処方針の策定など)を構築しなければ、行政指導や企業名公表、さらには安全配慮義務違反による損害賠償のリスクを負うことになります。
本記事では、「施行日までに何をどこまでやればいいのか」「罰則はあるのか」「電話や店頭での理不尽なクレームから従業員をどう守るのか」に悩む経営者・人事総務ご担当者様に向けて、厚生労働省告示第51号「カスタマーハラスメント防止指針」が定める5つの措置(全10項目)と、現場で使える実務チェックリストを解説します。動画でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
※本記事は2026年8月18日時点の公表情報にもとづいて作成しています。
カスハラ対策義務化の解説動画はこちら↓
カスハラ対策義務化とは、2026年(令和8年)10月1日施行の改正労働施策総合推進法により、事業主に対して職場のカスタマーハラスメントを防止するための雇用管理上の措置が義務づけられる制度です。対象はすべての事業主で、企業が講じるべき措置は5つの区分・全10項目に整理されています。義務違反そのものに直接の罰則(懲役・罰金)はありませんが、助言・指導・勧告の対象となり、勧告に従わない場合は企業名が公表されます。
上記のうち、実務で最も準備が遅れているのが 4番目の「抑止のための措置」です。悪質な行為への対処方針を紙に書くだけでなく、「その対処を実行できる体制(記録・証拠の保全と組織対応)」まで整えて初めて要件を満たします。詳しくは「措置④ 抑止のための措置」の章で解説します。
なお、5つの措置それぞれの実務手順は、措置別の個別記事で条文単位・手順単位まで踏み込んで解説しています。
厚生労働省の指針では、事業主が講じるべき措置が5つの区分・全10項目として定められています。「うちは何をどこまでやればいいのか」を判断する際の基準になるのが、この10項目です。まずは全体像を確認してください。
| 措置の区分 | 具体的に求められること(全10項目) |
|---|---|
| ① 方針の明確化と 周知・啓発 |
1. カスハラには毅然とした態度で対応し、労働者を保護する旨の方針を明確化し、労働者に周知・啓発する 2. カスハラの内容と、あらかじめ定めた対処の内容を労働者に周知する ※対処の内容の例:管理監督者に対応方針の指示を仰ぐ/可能な限り労働者を一人で対応させない/犯罪に該当し得る言動は警察へ通報する/本社・本部へ情報共有し指示を仰ぐ 等 |
| ② 相談体制の整備 |
3. 相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知する 4. 相談窓口担当者が適切に対応できるようにする |
| ③ 事後の迅速かつ 適切な対応 |
5. 事実関係を迅速かつ正確に確認する 6. 被害者に対する配慮のための措置を行う 7. 再発防止に向けた措置を講ずる |
| ④ 抑止のための措置 | 8. 特に悪質と考えられるカスハラへの対処の方針をあらかじめ定め、労働者に周知し、当該対処を行うことができる体制を整備する |
| ⑤ あわせて講ずべき措置 |
9. 相談者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、労働者に周知する 10. 相談したこと等を理由として不利益な取扱いをされない旨を定め、労働者に周知・啓発する |
出典:厚生労働省告示第51号「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(2026年2月26日告示)、および厚生労働省「令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます!」
本記事は5つの措置の全体像をまとめたものです。「実際に何をどう作ればいいのか」という段階に進まれた方は、以下の記事で条文例・手順・記録様式まで踏み込んで解説していますので、該当する措置からお読みください。
| 措置の区分 | 個別記事 | その記事で分かること |
|---|---|---|
| ① 方針の 明確化 |
カスハラ対策規程のひな形【全8条の条文例】 | そのまま使える条文8つ。就業規則に入れるか別規程にするかの判断表、労基署への届出の扱い、ひな形をそのまま流用すると危ない3つの条文。 |
| ② 相談体制の 整備 |
カスハラ相談窓口の設置手順4ステップ | 社内・外部・公的窓口の比較表と使い分け。相談員に選んではいけない3類型。既存のハラスメント窓口と一元化してよいか。窓口が形骸化する3つの原因。 |
| ③ 事後の 迅速な対応 |
カスハラ事案の事実確認フロー6ステップ | パワハラ調査との決定的な違いと、保全を最優先にする理由。該当性の判定軸(要求内容の妥当性 × 手段の相当性)。判定に耐える記録様式の項目。 |
| ④ 抑止のための 措置 |
悪質クレーマーへの対処と証拠保全 | 対処6段階と、各段階で必要になる証拠のレベルの対応表。刑事事件になり得る行為類型と条文。録音・録画の適法性と保全の実務3ルール。 |
| ⑤ あわせて 講ずべき措置 |
従業員のプライバシー保護と録音・録画の運用ルール | 防犯カメラの掲示は義務か(従来型と顔識別機能付きで扱いが異なります)。データ運用5ルール。不利益取扱いの禁止で明記すべき範囲。 |
「守らなかったらどうなるのか」は最も多い質問です。正確に整理すると次のとおりです。
| 段階 | 内容 | 企業名の公表 |
|---|---|---|
| ① 報告徴収 | 厚生労働大臣(都道府県労働局)が状況の報告を求める | なし |
| ② 助言・指導 | 不備がある場合に改善を促す | なし |
| ③ 勧告 | 指導に従わない場合に行われる | なし |
| ④ 企業名の公表 | 勧告に従わない場合の最終段階 | あり |
措置義務違反そのものに懲役や罰金といった刑事罰は設けられていません。ただし、報告を求められて報告しない、または虚偽の報告をした場合は20万円以下の過料の対象となります。
そして実務上より重いのは、行政措置よりも民事上のリスクです。従業員がカスハラによって精神疾患を発症した場合、「対策を講じていなかったこと」自体が安全配慮義務違反と評価され、損害賠償請求につながります。「罰則がないから後回し」という判断は、法的にも経営的にも成り立ちません。
「うちはクレームが少ないから大丈夫」と対策を怠ると、企業は以下の致命的なリスクを負うことになります。
守ってくれない会社に見切りをつけ、優秀な人材から辞めていきます。
従業員がうつ病などを発症した場合、企業が賠償責任を問われる判例が増加しています。義務化以降は「対策を講じていなかったこと」自体が過失の評価材料になり得ます。
SNS等で悪質なクレーム動画が拡散された際、企業側の対応の甘さが露呈すれば、社会的信用を大きく損ないます。勧告に従わない場合の企業名公表も、レピュテーションに直結します。
5つの措置のうち、今回の法改正で新しく、そして最も準備が遅れているのが「抑止のための措置」です。指針が求めているのは次の1項目ですが、中身は3つの要素に分解できます。
【指針⑧】特に悪質と考えられるカスタマーハラスメントへの対処の方針をあらかじめ定め、労働者に周知し、当該対処を行うことができる体制を整備する
抑止措置の出発点は、「特に悪質」の判断基準を現場任せにしないことです。土下座の要求、長時間の拘束、暴言の繰り返し、SNSでの晒し予告など、どの行為が発生したら「注意・警告」「サービス提供の拒否」「出入禁止」「警察への通報」「弁護士への相談」へ進むのか。この対応段階(エスカレーションフロー)をあらかじめ文書化しておく必要があります。
逆に言えば、この線引きがないまま義務化を迎えると、現場は毎回「どこまで我慢するか」を一人で判断させられることになり、指針が求める水準を満たしません。
文書化の具体的な形については、カスハラ対策規程のひな形【全8条の条文例】で条文単位の例を公開しています。とくに第5条では、「おおむね1時間を超える対応要求」「対応終了通知後の再度の来訪」のように、時間・回数・行為態様で線を引く書き方を示しています。「著しく悪質な場合」といった抽象語だけでは、現場は判断できません。
方針は「作った」だけでは義務を満たしません。指針は「労働者に周知する」ことまでを要件としています。ここで実務上のポイントになるのが、指針①②に例示されている対処内容──「可能な限り労働者を一人で対応させない」「管理監督者に指示を仰ぐ」「犯罪に該当し得る言動は警察へ通報する」「本社・本部へ情報共有し指示を仰ぐ」──を、現場が実際に実行できる状態にしておくことです。
店舗や訪問先で従業員が一人で対応せざるを得ない業種では、「一人にしない」を人員配置だけで実現するのは現実的ではありません。そこで、映像・音声をリアルタイムに本部と共有できる仕組みが、周知した方針を実行可能にする現実的な手段になります。
指針⑧の後半、「当該対処を行うことができる体制を整備する」が、実は最大の関門です。
「出入禁止にする」「警察に通報する」「弁護士に相談する」といった方針を定めても、その根拠となる客観的な記録が残っていなければ、実際には何も実行できません。言った・言わないの水掛け論になれば、企業は判断を避け、結局は現場の泣き寝入りに戻ります。だからこそ、抑止措置の実効性は「記録・証拠の保全ができているか」で決まります。
周囲に人がいない「密室状態」でのトラブルを、映像と音声で客観的に記録します。装着していること自体が抑止力として働き、遠隔臨場機能があれば、本部が状況を把握して通報判断まで支援できます。
執拗な電話クレームや長時間の拘束は、通話録音と自動音声アナウンス(IVR)で状況が大きく変わります。詳細は「電話のカスハラ対策」の章で解説します。
映像・音声があっても、「いつ・誰が・どこで・何を・なぜ・どのように」を整理した記録様式がなければ、法的対応でも補助金申請でも証拠として使いにくくなります。様式の事前準備は必須です。具体的な記載項目はカスハラ事案の事実確認フローで一覧化しています。
「社内のWi-Fi環境がない」「動画のアップロードで社内ネットワークが遅くなる」といった懸念は不要です。独立した通信回線ベースで運用できるため、辺境の工場や屋外の現場でも即座に導入可能です。
現場でカスハラが発生した際、電話で状況を伝えるのは困難です。当社のカメラなら、遠隔地にいる管理者や本部のPC・スマホへ瞬時に映像を共有。従業員を一人きりにせず、組織としてリアルタイムに状況を把握し、的確な指示出しや警察への通報判断が行えます。指針が求める「一人で対応させない」「管理監督者に指示を仰ぐ」体制を、人員を増やさずに実現できます。
他社製品の多くが「レンタル」や「リース」限定の中、当社は社内稟議や決裁が通しやすい「買い取り」にも対応しています。
「担当者を出せ!」と何時間も電話を切らせてくれない、あるいは毎日執拗に電話をかけてくる。こうした電話でのカスハラは、従業員の心を確実に削ります。これらを劇的に改善するのが、全通話録音と自動音声(IVR)を備えたクラウドPBX「MOT/TEL(モッテル)」です。
電話がつながる前に「サービス向上のため、通話を録音させていただきます」という自動音声を流す(IVR機能)ことで、悪質なクレーマーのトーンダウンや牽制に絶大な効果を発揮します。営業時間外のアナウンス切替も自動化でき、従業員の負担をゼロにします。
複数店舗の電話を本部で一括受電する場合や、担当者が外出している場合でも、1台のスマホで「どの店舗(番号)宛ての着信か」が画面上で瞬時に判別可能。ebica等の予約サイト(CTI)とも連携でき、顧客情報を把握した上で余裕を持って電話に出られます。
「フルクラウド化したいが、地方の市外局番(0475など)が引き継げないと言われた」「高額な主装置の入れ替えは避けたい」という企業様から駆け込み寺として選ばれています。既存のFAXや複合機を活かしたまま、電話システムだけを最新の録音対応クラウド環境へ移行可能です。
なお、通話録音を含む録音・録画の適法性については、自らが当事者となる会話の録音(当事者録音)は一般に違法とはされていません。ただし、取得したデータの利用目的の特定やアクセス権限の設定といった運用ルールが必要です。詳しくは従業員のプライバシー保護と録音・録画の運用ルールをご覧ください。
無料資料の「義務項目と対策手段の対応表」では、指針の10項目を
ボディカメラ・全通話録音・マニュアルのどれで満たすかを一覧化しています。
入力5項目・約30秒でダウンロードURLをお送りします。
ツールの導入と並行して、社内のルールや体制を整えることも不可欠です。2026年10月1日の施行に間に合わせるため、以下のステップを進めてください。カッコ内は対応する措置区分です。各ステップの詳しい手順は、リンク先の個別記事で解説しています。
STEP1:経営トップによる「断固たる宣言」(措置①)
「カスハラには毅然と対応し、従業員を保護する」という方針を明確化し、朝礼・社内掲示・公式サイトで周知する。
STEP2:社内規程・対応マニュアルの整備(措置①・④)
就業規則にカスハラ禁止を明記し、初期対応手順と「特に悪質」な場合のエスカレーションフローをマニュアル化する。
▶ カスハラ対策規程のひな形【全8条の条文例】/就業規則に入れるか別規程にするかの判断表、労基署への届出の扱いも解説
STEP3:相談窓口の設置と周知徹底(措置②・⑤)
専門の窓口(または外部EAP)を設け、プライバシー保護と「相談を理由とした不利益取扱いの禁止」もあわせて周知する。
▶ カスハラ相談窓口の設置手順4ステップ/社内・外部・公的窓口の比較と、相談員に選んではいけない3類型
▶ 従業員のプライバシー保護と録音・録画の運用ルール/不利益取扱いの禁止で明記すべき範囲
STEP4:役割に応じた研修の実施(措置②・③)
一般社員向け、管理職向け、窓口担当者向けに分けて実践的な研修を行う。事実確認と記録の取り方まで含める。
▶ カスハラ事案の事実確認フロー6ステップ/該当性の判定軸と、判定に耐える記録様式の項目
STEP5:記録・証拠を残す仕組みと、顧客への協力依頼(措置④)
録音・録画環境を整えたうえで、店頭やウェブサイトに「カスハラに対する基本方針」を掲示し、悪質要求への抑止力とする。
▶ 悪質クレーマーへの対処と証拠保全/対処6段階と、各段階で必要になる証拠のレベルの対応表
「録音システムやカメラによる証拠保全が重要なのはわかったが、導入予算が厳しい…」とお悩みの企業様は、自治体の補助金・奨励金制度を活用できます。
2026年10月1日の義務化を控え、「録音・録画環境の整備」を対象経費に明記した制度が登場しています。以下は2026年8月18日時点で確認できる最新状況です。
東京都の企業向け奨励金は「定額40万円」支給のため、非常に使い勝手の良い制度です。要件のひとつである「実践的取組」に録音・録画機器の整備が含まれている点が最大のポイントです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 支給額 | 定額40万円 |
| 対象 | 常時雇用する従業員300人以下の都内中小企業等・個人事業主(都内に本店または支店の登記があり、1年以上の事業実績があること等) |
| 要件 | ①カスハラ対策マニュアルの作成・周知、②基本方針の社内・社外への周知。加えて、以下の実践的取組から1つ以上を実施すること。
|
| 申請状況 (2026年8月18日時点) |
令和8年度は2回の募集が予定されています。第1回の事前エントリー(令和8年6月25日〜7月9日)は受付終了。第2回の募集要項は東京都の特設サイトで改めて公表される予定です。 ※今のうちにマニュアル作成・GビズID取得・見積取得を済ませておくと、次回募集に即応できます。 |
名古屋市内の中小企業であれば、2026年8月現在も申請を受け付けている制度があります。ウェアラブルカメラや通話録音装置が明確に対象経費に含まれており、当社製品との相性が非常に良い補助金です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助額・補助率 | 補助対象経費の1/2以内・上限30万円 ※補助対象経費の合計が10万円以上であることが必要(補助金額5万円〜30万円) |
| 対象 | 名古屋市内の中小企業 |
| 対象経費 |
|
| 受付期間 | 2026年6月22日(月)〜2026年10月30日(金)17:00必着 ※予算上限に達し次第、締切前に終了する可能性があります。 |
※各制度の要件・受付状況は変更される場合があります。申請前に必ず各実施機関の公式サイトで最新情報をご確認ください。
当社が提供する「ウェアラブルカメラ(ボディカメラ)」および全通話録音システム「MOT/TEL」は、東京都奨励金の実践的取組「録音・録画機器の整備」、名古屋市補助金の対象経費「ウェアラブルカメラ」「通話録音装置」に該当します。
「自社がどの制度の対象になるか知りたい」「申請スケジュールに合わせて導入したい」という企業様は、予算枠が埋まる前にお早めにご相談ください。見積書の発行にも対応しています。
📋 義務化対応チェックリスト(一部公開)
自社の対策レベルを今すぐ確認してください
弊社作成の「カスハラ対策義務化 対応チェックリスト(2026年10月版)」全19項目から、特に見落とされやすい3項目を先出しします。
□ 記録フォーマットの準備(措置③ 事後の迅速かつ適切な対応)
カスハラ発生時に「いつ・誰が・どこで・何を・なぜ・どのように(5W1H)」を正確に残すための記録様式が、あらかじめ準備されていますか?
→ 記録がなければ、事実関係の確認も、法的対応も、補助金申請もできません。
□ 組織的対応体制の構築(措置① 方針の明確化と周知)
指針が例示する「可能な限り労働者を一人で対応させない」「管理監督者に指示を仰ぐ」が、現場に周知され、実行できる状態になっていますか?
→ 「現場に任せていた」では、安全配慮義務違反を問われる可能性があります。
□ 悪質な行為者への対処方針と実行体制(措置④ 抑止のための措置)
「注意・警告・サービス提供拒否・出入禁止・警察通報」の方針を定めたうえで、それを実行できる記録・証拠の保全体制まで整っていますか?
→ 方針だけでは指針⑧の「体制を整備する」を満たしません。
1つでも「×」があった場合、2026年10月1日以降に行政指導や安全配慮義務違反を問われるリスクがあります。
残り16項目のチェックリストに加え、義務項目と対策手段の対応表、補助金・奨励金ガイド(東京都 定額40万円/名古屋市 上限30万円・10月30日締切)、施行日までの逆算スケジュールを資料にまとめています。
形式:PDF/全14ページ 厚生労働省告示第51号「カスタマーハラスメント防止指針」(2026年2月26日告示)準拠
※ 入力5項目・約30秒。ご記入のメールアドレス宛にダウンロードURLを自動送信します
2026年(令和8年)10月1日からです。改正労働施策総合推進法の施行日で、企業規模による猶予はありません。
対象です。労働者を1人でも雇用していれば事業主に該当し、大企業と同じ日から義務が適用されます。
措置義務違反に対する直接の罰則(懲役・罰金)はありません。ただし報告徴収・助言・指導・勧告の対象となり、勧告に従わない場合は企業名が公表されます。報告をしない・虚偽の報告をした場合は20万円以下の過料の対象です。加えて、従業員が精神疾患を発症した場合の安全配慮義務違反による損害賠償リスクがあります。
厚生労働省の指針が定める5つの区分・全10項目の措置を講じることです。方針の明確化と周知、相談体制の整備、事後の迅速かつ適切な対応、抑止のための措置、プライバシー保護・不利益取扱いの禁止が含まれます。それぞれの実務手順は、措置別の個別記事で解説しています。
自らが当事者となる会話の録音(当事者録音)は、一般に違法とはされていません。店舗等での録画も、目的を明示し、取得した映像・音声を目的外に利用しないなど、個人情報保護法に沿った運用を行うことが前提となります。なお、顔識別機能付きカメラシステムを使う場合は、利用目的の通知・公表が必須になります。詳しくは従業員のプライバシー保護と録音・録画の運用ルールをご覧ください。
方針の文書化からです。相談窓口も事実確認も、方針が決まっていなければ設計できません。カスハラ対策規程のひな形【全8条の条文例】をベースに、第2条の例示と第5条の判断基準を自社の業種に合わせて調整すれば、起案は完了します。並行して、録音・録画環境の見積取得を進めてください。機器の導入にはリードタイムがあります。
2026年10月1日、カスハラ対策はすべての企業の「義務」となります。これは単なる規制強化ではなく、これまで声を上げられなかった従業員を守り、理不尽な要求に企業が組織として立ち向かうための法的な盾です。
やるべきことは、①方針の明確化と周知、②相談体制の整備、③事後の迅速かつ適切な対応、④抑止のための措置、⑤プライバシー保護と不利益取扱いの禁止──この5つ。なかでも④は、方針を文書化するだけでなく「対処を実行できる体制(記録・証拠の保全)」まで整えて初めて要件を満たします。
施行日まで残りわずかです。法改正後の混乱を防ぎ、大切な従業員と企業ブランドを守るために、「今すぐ」行動を起こしてください。
5つの措置それぞれについて、条文例・手順・記録様式まで踏み込んだ記事をご用意しています。着手する順序としては、①→②→③→④→⑤ が実務上スムーズです。
そのまま使える条文8つを公開。就業規則に入れるか別規程にするかの判断表、労基署への届出の扱い、そしてひな形をそのまま流用すると危ない3つの条文を解説しています。
社内・外部・公的窓口の比較表と使い分け。相談員に選んではいけない3類型(直属の上長/現場の売上責任者/1名体制)と、窓口が形骸化する3つの原因。
パワハラ調査との決定的な違いと、ヒアリングより先に記録を保全すべき理由。該当性の判定軸(要求内容の妥当性 × 手段の相当性)と、判定に耐える記録様式の項目一覧。
対処6段階と、各段階で必要になる証拠のレベルの対応表。刑事事件になり得る行為類型と条文、録音・録画の適法性、証拠保全の実務3ルールまで。
防犯カメラの掲示は義務か──従来型と顔識別機能付きで扱いが異なります。データ運用5ルール、実務で迷う3場面、不利益取扱いの禁止で明記すべき範囲。