入退室管理に適した認証方法は?ICカード・生体認証のメリット・デメリット

2021年8月5日

入退室管理に適した認証方法は?ICカード・生体認証のメリット・デメリット

セキュリティ対策や勤怠管理、感染症対策の一環として導入が進む入退室管理システム。暗証番号方式やICカードを登録するものなど複数の認証方法があるため、自社に適したシステムを見極める必要があります。当記事では、入退室管理システムの役割と認証方法ごとの特徴、低価格で顔認証での入退室管理が可能なサービスをご紹介します。

コンテンツの目次
  1. 入退室管理システムとは
  2. 入退室管理をする理由
  3. 管理システムの種類とメリット・デメリット
  4. 顔認証での入退室管理を実現するVALTECサービス

1. 入退室管理システムとは

入退室管理システムとは、オフィスや公共施設において、いつ・誰が・どこに入退室したのかを管理するシステムです。指紋や顔認証などの生体認証技術や、ID・パスコードの入力、ICカードの登録により個人を識別します。管理システムに蓄積された情報は保管され、アクセス情報やログ管理を効率的に行うことができます。

2. 入退室管理をする理由

敷地への不法侵入を防止する

入退室を管理する主な理由は、不法侵入によるトラブルの防止です。オフィスや公共施設には、従業員や施設利用者の他にも清掃員・警備員など多くの人が出入りします。事前に入室を許可されている人を登録し入口で認証を行うことで、許可されていない人の侵入を防ぐことが可能です。
最低限の防犯対策ができるほか、アポイントメントを取っていない訪問営業など不要な立ち入りを禁止することができます。

外部への情報漏えいを防ぐ

企業内部からの情報漏えいを防ぐ効果もあります。近年、マイナンバー制度の実施により、より厳重な個人情報・企業情報の流出対策が求められています。オフィスや施設内部の特定の部屋・エリアへの入室を制限することで、二重の入室制限を実施しトラブルを防止します。
実際の導入事例として、個人情報や機密情報を保管するエリアや、工場内の毒物・劇物を扱うエリアなど厳重な入退室管理が必要な場所の制限に利用されています。

入退室ログを保管する

トラブル発生時の記録に
各エリアへの入退室ログを記録・保管することが可能です。いつ、誰がどのエリアに滞在していたかを記録することで、施設内で盗難や不審物持ち込みなどのトラブルが発生した際の人物特定に役立ちます。

勤怠管理記録として
2019年に働き方改革の一環で労働安全衛生法が改正され、従業員の労働時間を客観的に把握することが義務づけられました。入退室管理と連動した勤怠管理システムの活用により、未申請の休日出勤や残業、打刻の不正を防止することが可能です。正確な労働時間の計測が容易にできるようになり、人事が行っていた計算業務の生産性が向上したうえ、労働環境において改善すべき点を把握するきっかけとなっています。

感染症対策の一環として
新型コロナウイルス感染症の拡大対策として、従業員の出勤状況や温度を記録・保管することは重要です。オフィスの混雑状況を可視化することで出勤人数の調整を行ったり、出勤時に温度を計測・基準を超えると入室できないよう制限したりすることで、感染症の拡大を防ぐことが可能です。
また、日頃から情報を記録しておくことで、万が一社内で感染者が出た場合にも迅速な対応が可能です。近日利用した施設や接触者を素早く把握し、感染を最小限に抑えることができます。

セキュリティ対策コストを抑える

従来、オフィスや施設の出入り口では、警備員による社員証やアポイントメントの確認が行われてきました。目視による監視も効果的なセキュリティ対策ですが、人件費がかかる上に見落としなどのミスを0にすることは困難です。

入退室管理システムは、警備員に替わるセキュリティ対策として注目を集めています。一度に複数人を認証したり、温度やマスク着用の有無により入室を制限したりするなど、AI認証システムならではの精度の高さで入退室管理を行います。初期投資はかかるものの、人件費に比べると運用コストは低いことが多く、低コストで高精度なセキュリティ対策として採用されています。


3. 管理システムの種類とメリット・デメリット

管理システムの認証方法にはいくつかの種類があります。代表的な認証方法と、それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。

方法① パスワードを入力

扉に設置されたテンキーに、暗証番号を入力し解錠するシステムです。オフィスの出入り口や入退室を制限したいエリアの扉に機器を設置し、入退室管理を行います。手軽に入室制限をしたい企業におすすめです。

メリット
施錠・解錠機器を設置するだけで導入が完了。業者による工事が必要ないものも多く、スムーズに利用を開始できる
広く普及しているシステムであり、低コストで導入可能
出入り口と制限したいエリアなど設置場所を増やすことでより高い安全性を担保

デメリット
暗証番号を盗み見され、関係者以外に暗証番号が漏れる可能性がある
定期的な暗証番号の変更・社内への周知が必要
従業員個人の入退室ログは記録されず、誰が出入りしたのか分からない
不特定多数が触れる場所であり、感染症の接触感染リスクがある

方法② ICカードを登録

扉にカードリーダーを設置し、ICカードをかざすことで解錠するシステム。社員証や、従業員が利用しているSuica・PASMOなど交通系ICカードを登録することで解錠が可能です。低価格で入退室管理をしたい企業におすすめです。

メリット
・社員証やパソコン・プリンターの利用時に認証する手段として使用している企業が多く、認証機能を一枚のカードにまとめられる
・カードをすでに所持している従業員が多く、コスト削減が可能
・ICチップが埋め込まれているため、偽造されるリスクが低い
・個人の入退室履歴を記録できる
・管理画面上で権限の付与・制限が可能
・非接触で認証可能であるため衛生的

デメリット
・ICカードの紛失・盗難のリスクがある
・ICカードを忘れた・紛失した場合に入室できない
・社員間の貸し借りなど、個人が特定できない可能性も

方法③ スマートフォン認証

スマートフォンを専用機器にかざす、または無線通信により解錠するシステム。利用者は、専用アプリをインストールしたり、QRコードを発行・専用機器にかざしたりすることで解錠を行います。複数の手段から認証方法を選べることが多く、来客が多い場所での利用におすすめです。

メリット
・従業員のスマートフォンを利用するためコスト削減が可能
・製品によって、他の認証方法より離れた場所からでも使用可能
・盗難や紛失の可能性が低く、リスクを低減
・事前の情報登録が不要な認証方法もあるため、来客者でも利用可能

デメリット
・スマートフォンの紛失・充電切れにより入室できないことも
・毎日利用する従業員と比べ、来客者は事前登録など準備が必要

方法④ 指紋認証

ここから紹介するのは、指の指紋認証、手の静脈認証や眼球の虹彩認証などに代表される「生体認証」を利用した認証方法です。事前に画像や指紋データなど個人を特定する情報を登録しておき、認証時に照合することで判別します。

指紋認証は、指紋を利用し個人を判別するシステムです。指紋をかざす機器を扉に設置し管理を行います。コストを抑えつつ生体認証システムを導入したい企業におすすめです。

メリット
・生体認証の中でも低コストで導入できる
・指紋をかざす機器の設置のみで利用可能

デメリット
・指の汚れや傷・低温・水気など指紋の状態によりエラーになることが多く、認証精度に問題がある
・不特定多数が機器に接触する必要ため、衛生的ではない

方法⑤ 静脈認証

手のひらや指の内側などの静脈を赤外線カメラで読み取り個人を判別するシステムです。生体認証のなかでも認証精度が高く、高いセキュリティレベルを維持したい企業におすすめです。

メリット
・静脈は双子でもパターンが違うものであり、なりすましや偽造が困難。指紋認証と比べて10倍以上精度が高いとされている
・年齢による形状変化がない

デメリット
・導入コストが高い
・寒さや運動後など体の状態・ハンドクリームや絆創膏、怪我など手の状態により、認証がしづらい場合がある
・接触し認証を行うシステムの場合、感染症リスクがある

方法⑥ 顔認証システム

顔認証システムは、目や鼻など顔の特徴的な部分や顔領域の位置、比率などを元に本人確認をする技術です。精度はAIを使ったディープラーニングにより向上します。同時に複数人の認証が可能であるため、オフィスの出入り口や商業施設・イベントでの利用におすすめです。

メリット
・なりすましが不可能に近く、高いセキュリティレベルを維持できる
・カードやスマートフォンは必要なく、紛失・失念の心配がない
・認証速度が非常に速い
・同時に複数人の認証も可能
・機器への接触がないため衛生的
・近年では低価格化が進んでいる
・人が人物を判別するときと同じ方法であり、心理的負担が少ない
・「顔を撮影されている」と感じることにより、犯罪の抑止力になる

デメリット
・光量などの環境の変化・髪型やメガネ、マスクなど見た目の変化により認証できない場合がある
・プライバシー保護に配慮する必要がある

顔認証システムについてはこちらもご覧ください。
顔認証システムとは?

4. 顔認証での入退室管理を実現するVALTECサービス



機能① 99.9%の高精度でセキュアな顔認証

顔認証システムとは 「Face FC」を利用した顔認証はあらかじめ登録した顔の特徴やパターンを分析し、個人を識別、認証します。
顔の特定の特徴やパターンを検出および抽出しデータベース内の顔データと99.9%の精度で照合、双子でも見分けることができるため画像によるなりすましなども不可能です。セキュリティゲートと組み合わせることで、安全な入退室管理を実現します。

機能② 温度をリアルタイムで測定・表示

顔認証と同時に検温を実施、温度をリアルタイムで表示します。マスク着用時(非着用時)も本人を認識できる上、着用していない場合には音声アラートで警告します。入場ゲートと組み合わせ、37.6℃以上であればゲートを開かないなどの設定も可能です。

機能③ 勤怠管理を効率化

顔認証による出勤打刻が可能です。スマホアプリと連動させることで、在宅や直行直帰などオフィスに出社しない場合の勤怠管理にも柔軟に対応することができます。

過剰な残業を防止する機能も豊富であり、残業申請がなく定時になっても退勤していない社員のスマホに着信通知を送信したり、規定の残業時間を超えると本人・管理者へのメッセージを送信したりすることが可能です。



特長④ 退室記録・温度をクラウド上で管理

入退ゲートの記録と温度をクラウド上の管理画面で確認可能です。オフィスビルでのセキュリティチェックや、トラブル発生時の不審者特定に役立ちます。記録はクラウド上で保管されるため、管理者は自宅や外出時などオフィスの外からでも記録にアクセスすることができます。

特長⑤ 店舗の無人運営が可能

VALTECのシステムを利用した無人店舗の運営が可能です。顔認証システムやスマートフォンで解錠可能なスマートロック、セキュリティゲートやキャッシュレス精算機など、無人店舗の運営に必要なシステムをそろえています。豊富な選択肢から店舗に必要なシステムを選ぶことができ、導入・管理の手間やコストを大幅に削減します。

<ご利用業態例>オフィスの入退室管理、コワーキングスペースやレンタルオフィスの会員管理、イベント会場・商用施設での来場者チェック・複数名同時温度測定、宿泊施設やジム・セルフサロンでのセルフチェックインなど
顔認証の入退室管理システム利用イメージ →顔認証システムと勤怠管理を安価に設置したい方はこちらもご覧ください

特長⑥ スマートロックやゲートと連携可能

スマートロックのSwitchBotやゲートと連携し、顔認証で開錠することが可能です。
SwitchBotであればエントランスだけでなく会議室や休憩室など多くの箇所へ設置しても安価で導入が可能です。 顔認証の入退室管理システム利用イメージ →顔認証システムと勤怠管理を安価に設置したい方はこちらもご覧ください



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