2024年8月28日
「オフィス移転したら電話番号は変わってしまうのか?」——総務担当者の方から最も多く寄せられる疑問のひとつです。
結論からいうと、移転先の地域によって変わるケースと変わらないケースがあります。
この記事では、電話番号が変わる条件を明確に整理した上で、番号を変えずにスムーズに移設するための手順・注意点・最新の方法まで解説します。
電話番号はNTTの基地局(収容局)ごとに管理されています。移転によって管轄の収容局が変わると、電話番号も変わります。
以下に該当する移転では、電話番号の変更が必要になります。
・NTT東日本・NTT西日本のエリアをまたぐ移転(例:東京→大阪)
・同一エリア内でも別の都道府県への移転(例:東京→神奈川)
・同一都道府県内でも別の市区町村への移転
・同一市区町村内でも収容局(基地局)が異なる地区への移転
電話番号が変わると、名刺・資料・Webサイト・取引先への周知など、多くの作業が発生します。
事前にNTTの「116」へ問い合わせ、番号変更の有無を確認しておきましょう。
次のケースでは、番号を維持したまま移転できます。
・同一収容局エリア内での移転
・IP電話・クラウドPBXを利用している場合(地域をまたいでも番号を維持できることが多い)
※IP電話やクラウドPBXは、物理的な回線に依存しないため、移転先が遠方でも同じ番号を継続できるケースがあります。詳細は利用中のサービスの提供会社にご確認ください。
「今の番号をどうしても変えたくない」という場合、有効な手段が3つあります。
最もシンプルな方法は、同じ収容局エリア内の物件を選ぶことです。
移転候補の物件が決まったら、NTT(116番)に現在の番号と移転先住所を伝えて確認します。
エリア内であれば同じ事業者との契約を継続でき、番号はそのまま引き継げます。
クラウドPBXサービスによっては、現在使用中の固定電話番号(03・06などの市外局番)をそのままクラウド上に移行できます。
物理回線ではなくインターネット経由で番号を管理するため、移転先が遠方でも番号を維持することが可能です。
ただし、番号ポータビリティに対応しているサービスとそうでないサービスがあるため、事前の確認が必要です。
番号変更が避けられない場合でも、旧番号から新番号への転送サービスを使えば移行期間中の取りこぼしを防げます。
NTTの「ダイヤルQ2転送サービス」などを活用しつつ、早めに顧客・取引先へ新番号を周知することが重要です。
オフィスの電話を移転させる手順を、7つのステップに分けて解説します。
移転予定日の7〜8ヶ月前から動き始めるのが理想です。電話の移設手続きだけで1〜1.5ヶ月かかることを念頭においてください。
電話がつながらない時間が最短になるようにスケジュールを組みます。
希望日に工事ができない場合もあるため、早めの申し込みが安心です。
移転日が確定したら、専門業者と連絡を取り、オフィスのレイアウトや電話線の配置などの細かい要件を共有しましょう。
遅くとも工事予定日の1ヶ月前までに、現在契約中の通信事業者へ移転の連絡を入れます。
・電話番号が変わらない場合:現在の事業者へ移転手続きを依頼するのみ
・電話番号が変わる場合:移転先で新規契約を申し込んだ後、旧番号の解約手続きを行う
電話の移転工事は、NTTまたは専門業者に依頼します。選定時には以下の3点を比較してください。
・技術力・工事実績
・アフターサポート体制
・見積もりの透明性(内訳まで確認すること)
オフィス移転全体をワンストップで請け負う業者であれば、スケジュール調整の手間が大幅に減ります。
ビジネスフォンを利用する場合、主装置の設置場所を決めます。
電源が安定して供給でき、直射日光・高温多湿を避けた場所が理想です。
主装置の寿命は一般的に約10年。古い機器の場合は買い替えも検討しましょう。
工事業者と移転先の内部を下見し、工事当日の段取りや施工イメージをすり合わせます。
下見の実施まで2週間、下見から工事当日まで2週間ほどの余裕を見てください。
NTTが新しく契約した電話回線を構内に引き込み、各端末に接続できるよう電話線を敷設します。
工事は基本的に半日〜1日程度ですが、オフィスの規模や設計によって変わります。
電話回線の引き込み後、ビジネスフォンの設置工事を行います。
PBXの設置・電話線の接続・内線外線の切り替え設定・周辺機器の設置と続きます。
最後に必ず動作確認を行い、すべての回線が正常につながっているか確認してください。
移設手続きの流れは契約中の事業者によって異なります。まず料金明細や契約書で以下を確認してください。
・アナログ回線 / ISDN回線 / IP電話のどれか
なお、アナログ回線・ISDN回線は2024年1月以降順次廃止となっています。
移転のタイミングで回線の見直しや通信費の節約を検討するのもおすすめです。
移転先での増設・処分の必要がないか、現在の機器の種類と台数を調べます。
事業拡大が目的の場合は主装置の処理能力不足に注意。機器が古い場合は保守コストが高くなる前に入れ替えを検討しましょう。
有線の場合はPBXやルーターからの配線ルートを、無線の場合は遮蔽物や電波の届く範囲を事前に確認します。
IP電話に切り替える場合は、移転先のインターネット環境が適切かの確認が必須です。
フリーダイヤル・電話秘書サービスなど、ほかに加入している電話サービスがある場合は、移転時の手続き方法を個別に確認します。
漏れがあると、移転後に電話がつながらない状況が発生することがあります。
電話工事は複雑で、スケジュール決定までに時間がかかります。
回線工事と主装置の移転は担当が別のため、調整が遅れると電話が使えない期間が発生します。
年末・年度末・土日祝日は工事枠が埋まりやすいため、特に早めの行動が必要です。
番号変更が生じる場合、顧客・取引先への周知はなるべく早く行います。
NTTの転送サービス(旧番号から新番号への転送)を活用すれば、移行期間中の取りこぼしを防ぐことができます。
メール・郵送・公式HP・SNS・プレスリリースなどを組み合わせて、漏れなく告知しましょう。
ここまで解説してきた手続きの多くは、クラウドPBXへの切り替えによって大幅に削減できます。
クラウドPBXとは、オフィスに設置していた主装置(PBX)をクラウド上で提供するサービスです。
スマホやPCをインターネット経由で内線化でき、移転の際も大がかりな工事が不要です。
電話番号をそのまま移転先で使える
物理回線に縛られないため、03・06などの市外局番を移転先でもそのまま継続利用できます(番号ポータビリティ対応サービスの場合)。
配線工事が不要
インターネット環境さえあれば、新しいオフィスでもすぐに電話業務を開始できます。従来の移転時に発生していた配線工事費(5名規模で約10万円)がゼロになります。
スマホ・PCがそのまま内線電話になる
従業員のスマートフォンをBYODで内線化でき、テレワーク・外出先でも会社番号で発着信が可能です。
BCP対策にもなる
データはクラウド上に保存されているため、災害時でも自宅から変わらず電話業務を継続できます。
| クラウドPBX「MOT/TEL」 | ビジネスフォン | |
|---|---|---|
| 初期費用(工事費など) | 29,800円 | 約20〜50万円 |
| 月額費用 | 5,980円 | なし(購入の場合) |
| 機器のメンテナンス | 不要 | 必要 |
| 移転時の工事 | 不要 | 毎回必要 |
| 電話番号の継続 | 維持可能 | エリアによる |
参考:https://imitsu.jp/cost/busiessphone/
※地域ごとに異なる市外局番を利用する場合は番号を利用するための機器設置が必要です。
オフィス移転を機にクラウドPBXへ切り替えることで、今後の移転のたびにかかる工事費・手続きの手間をゼロに近づけられます。
累計導入実績33,000社以上のクラウドPBX「MOT/TEL(モッテル)」では、電話番号の引き継ぎから回線手配まで、移転に必要な手続きをワンストップでサポートしています。