最低限知っておくべき「オムニチャネル」の意味とメリット

オムニチャネル

オムニチャネルはスマートフォンやSNSの普及に伴い提唱され始めた販売戦略の1つであり、「様々なメディアを使って顧客との接点を増やすことで購入の経路を意識させない販売方法」です。 オムニチャネルの導入方法、導入のメリットやO2O(オーツーオー)、マルチチャネルとの違いを解説します。


コンテンツの目次
  1. オムニチャネルとは?
  2. オムニチャネル活用の具体例
  3. オムニチャネルが注目され始めた背景
  4. オムニチャネルに似た言葉との違い
  5. オムニチャネルを導入するメリット
  6. オムニチャネル導入の懸念点
  7. オムニチャネルを導入するまでの流れ
  8. オムニチャネル導入の参考になるシステム

オムニチャネルとは?

オムニチャネルについて経済産業省の資料では

“オムニ(omni)”とは日本語で“すべて、あまねく”という意味を持つ。
消費者が商品の購入に至る過程において、実店舗、PC サイト、モバイルサイト(スマートフォン)、ソーシャルメディア、従来型メディア(新聞・雑誌・TV)、カタログ、DM 等、あらゆる販売チャネル・情報流通チャネルを経由する時代となっている。
オムニチャネルとは、消費者がこれらの複数のチャネルを縦横どのように経由してもスムーズに情報を入手でき購買へと至ることができるための、小売事業者によるチャネル横断型の戦略やその概念、および実現のための仕組みを指す。


とあり、witterやInstagramなどのSNSを始め、ECサイトやメールマガジン、テレアポなども含めた様々なアプローチを使用することで顧客との接点を増やし、総合的にアプローチする経営戦略です。

参照:経済産業省 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備


オムニチャネル活用の具体例

それではオムニチャネルの活用方法を具体例として紹介します。
アパレル
実店舗で服を試着したものの自分に合ったサイズがなかった場合でも、ECサイトを検索し同じデザインのサイズ違いのものを購入できることで機会損失を防ぐことができた。
自転車販売
ECサイトで自転車を購入後、実店舗で受け取れるようにしておくことで、送料を無料にすることができ、支払い時に保守契約や防犯登録なども同時に行うことができた。
専用アプリの使用
専用のアプリを使用することで、実店舗に訪れた際にポイントを付与したり、同時にアプリの通知でクーポンなどを配布することでさらに来店を促すことができた。


オムニチャネルが注目され始めた背景

オムニチャネルに注目が集まり、広がった理由としてインターネットやスマートフォン、SNSの普及が上げられます。
昨今は実店舗で商品を見て、購入を決定した後に、インターネットで最も安い値段で買うという消費者も多く、実店舗がショールーム化しているという現状があります。
その課題を解決するために実店舗とインターネットを統合した販売システムで、店舗とネットの垣根をなくす事で顧客満足度を向上させる必要が出てきたのです。



オムニチャネルに似た言葉との違い

オムニチャネルと似た言葉に「マルチチャネル」「クロスチャネル」「O2O」などがあります。
今までにあったこれらの言葉とはどう違うのか説明していきます。

マルチチャネル

マルチチャネルとは、実店舗やECサイトなどあらゆるチャネル使用するマーケティングですが、それぞれの媒体は独立したものとして捕らえ、在庫状況顧客情報なども連携されていませんでした。そのため購入したい商品をスムーズに提供できないというの問題がありました。
そこで新たな考え方として「クロスチャネル」という戦略が登場します

クロスチャネル

在庫管理システムや顧客管理システムを導入し、あらゆる媒体を統合的に管理できるシステムを導入することで適切な在庫管理が可能になり、機会損失を減少させることに成功しました。

O2O

O2Oとは、「Online to Offline」の略で、インターネットから実店舗へまたは反対に実店舗からインターネットへと送客するための手法です。
実店舗の顧客を増やすため、インターネット上のサービスを活用し割引クーポンなどの提供や位置情報サービスによって実店舗への来店を促します。
オムニチャネルとの違いは、オンラインとオフラインのチャネルを区別しないことで双方でので顧客獲得を目指す点にあり、顧客がチャネルを意識せずに購入につながる仕組みづくりこそがオムニチャネルになります。


オムニチャネルを導入するメリット

オムニチャネル導入メリット

オムニチャネルの導入で何が変わるのか、どんなメリットがあるのか。こちらで紹介します。

顧客満足度の向上

オムニチャネル化を実現できればオフライン(実店舗)とオンライン(ECサイト)を繋げることで、顧客にとっての利便性が高まり、顧客満足度の向上が期待できます。購入の手間を省き、欲しい商品がスムーズに手に入る環境づくりができます。


最適なマーケティング施策を打ち出せる

オムニチャネル2つ目のメリットは、それぞれの媒体をつなげることで、オンラインとオフラインの両方で顧客の行動に関するデータを収集することができ、最適なマーケティング施策を打ち出せる点です。
データを総合的に分析することで、顧客理解度が高まり最適なマーケティングを打ち出すことができます。


機会損失を減らせる

3つ目は、オムニチャネル化すると、機会損失を減らすことができるということです。
商品の購入を検討している顧客のデータを統合的に管理できるようになるため、顧客ごとに最も適したなアプローチをかけられ、商品の購入自体をやめてしまうことを防げる効果があります。


オムニチャネル導入の懸念点

メリットの多いオムニチャネルの導入ですが、ここで懸念点を解説します。

サイトと店舗の連携の懸念

ECサイトを作成するだけであれば単純に実店舗への集客が減少し「ショールーム化」してしまう恐れもあります。
そうならない為にも、実店舗に行かなければもらえない特典や割引など各チャネルの相乗効果を狙う必要があります。


初期投資と継続的な運用の時間

オムニチャネルはすぐに成果が出るものではなく、成果が出るまでしっかりとデータを取り施策を繰り返す必要があります。
初期投資の費用や人的リソースも割かなくてはなりません。



オムニチャネルを導入するまでの流れ

それではオムニチャネル導入の流れを、順を追って解説していきます。

ターゲットの明確化

アプローチすべき顧客を明確に定め、ターゲット顧客が商品の検討から購入にいたるまでの流れを確認します。
まず、自社を取り巻く環境や競合の調査を行い、競合の動向と競合が実施しているオムニチャネルの状況を把握します。アプローチすべき顧客が定まったら、チャネルや販売方法を検討します。そのうえで流入経路や販売方法を検討していきます。


店舗、WEBでの情報を一元化

店舗とECサイトなどのWEB媒体での、顧客や在庫に情報も一元管理する必要があります。管理システムを統合し、データを確認共有できるようにしましょう。


部署間でのルールを統一

オムニチャネルの導入により店舗とネットで売り上げや在庫を統一的に管理しなくてはなりません。
そのため売り上げが上がった場合にどの店舗の売り上げとするか、アプリのクーポンやポイントを使用した場合のルールなども決めておく必要があります


オムニチャネル導入の参考になるシステム

オムニチャネル参考システム

最後にオムニチャネルの参考になるシステムを紹介します。

すぐに始められるネットショップ

BASE(ベイス)

初期費用、月額費用共に0円で始められるネットショッピングアプリです。様々なデザインテンプレートはもちろん自分でデザインをカスタマイズすることもできます。
販売手数料が3%かかりますが、まずネットショップを始めるならこちらのサービスが適しているかもしれません。
オプションでInstagramとの連携も可能で、幅広い客層に訴求することが出来ます。



CROSS POINT(クロスポイント)

「CROSS POINT(クロスポイント)」は実店舗やECサイトのポイントや顧客情報を一元化して管理することのできるサービスです。アプリを利用することでポイントカードのように手軽に店舗でもポイントを貯めることが出来ます。

顧客管理と在庫管理の共有に

Kintone(キントーン)

在庫管理から顧客管理まで一括で運用できるシステムです。
実在庫数が適正在庫数を下回った場合に、担当者へ通知が届く設定にできるため、発注ミスによる機会損失を防ぐことが出来ます。


顧客と瞬時に繋がれる「電話」ツール

MOT/TEL(モッテル)

昨今、マーケティングにsnsやwebサイトの重要性が大きく取りざたされますが、忘れてはいけないのが「電話」というツールです。
メールやsnsなどでは問い合わせから返答までにタイムラグがありますが、電話であれば「すぐに詳細を聞きたい」というお客様と最も早くつながれるというメリットがあります。
MOT/TEL(モッテル)はスマホにアプリをダウンロードすることで会社番号から発着信ができるサービスです。
外出中や在宅でも会社の番号で顧客対応が出来ます。
会社宛の電話番号といつでもつながれる窓口があることでお客様の安心感を獲得できます。


クラウドPBX MOT/TEL

オムニチャネルは長期的な施策が必要です。
店舗に加えてどのようなシステムを導入するか、そして何より大切なのはしっかりとしたゴールを社内で共有することです。


日付: 2021/11/19
カテゴリー: DX|ブログタグ: ,
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