イベント会場で活用される顔認証。セキュリティ・感染症対策に効果的なシステム

2021年11月2日

イベント会場で活用される顔認証。セキュリティ・感染症対策に効果的なシステム

感染症の大打撃を受けたイベント業界。政府による入場人数の規制は緩和されつつあるものの、セキュリティ対策やなりすまし・転売行為への対策など多くの課題が残ります。当記事では、イベント会場で活用が進む「顔認証システム」を紹介。防犯対策はもちろん、なりすまし・転売の防止や感染対策にも効果的なシステムをご紹介します。

コンテンツの目次
  1. イベント会場のセキュリティ対策
  2. 課題・動向
  3. セキュリティを強化する「生体認証」
  4. VALTECの顔認証システム

1. イベント会場のセキュリティ対策

イベント会場での警備員の業務には、以下のようなものがあります。

① 持ち物検査(凶器・危険物持ち込み防止)
② 来場客・業者の本人確認(なりすまし・不法侵入防止)
③ 会場案内・誘導
④ 来場者の体調への配慮(特に暑い時期)
⑤ イベント開催地周辺の交通誘導
⑥ イベント中の巡回・巡視

近年では、イベント開催による感染症拡大を防止するために、多くの主催者が感染対策を強化。来場者の体調への配慮など警備員の負担も増しています。


2. セキュリティ対策の課題・動向

防犯機器の導入が増加。コスト削減・セキュリティ強化に効果的

一般的に、1日8時間警備員を配置するためのコストは12,000~15,000円程度といわれています(平日昼の場合)。

費用は業務内容や国家資格の有無・経験年数により異なり、業務内容は交通誘導A・B、施設警備A・B・Cなど仕事が分類されます。資格を有する警備員を配置すると費用が増しますが、現場には最低1人の有資格者を配備しなければならないと法律で定められているため、無資格者のみでの警備はできません。

加えて、イベントが多く開催される都市や時期によっては費用が大幅に高くなることも。そのため、イベント主催者は防犯カメラや認証システム・セキュリティゲートなどの防犯機器を導入することにより、人件費の削減を図っています。

感染症対策によるスタッフ・警備員の負担増

新型コロナウイルス感染症の拡大により、大打撃を受けたイベント業界。感染症によるイベント中止は、イベント開催に向け既に支出していた費用・中止や延期に伴った臨時支出を負担する「興行中止保険」の適用外であることから、会場のキャンセル料・チケット購入者への返金など多額を主催者が負担することになりました。

2021年11月には1万人までとされていた人数制限は解錠されることが決まっていますが、会場ごとに収容定員の50%まで抑える方針は継続される見通し。厳しい状況が続く業界では、イベント開催により感染を拡大させることがないよう対策が重要視されており、イベントスタッフ・警備員の負担を増しています。

チケット転売被害増加・本人確認が厳重に

「令和2年版消費者白書」によると、2018年から増加していた転売被害の相談が、2019年にはさらに増加したことが分かります。
相談件数の推移をみると、2018年1月には60件だった件数が1年後には250件を突破。チケット不正転売禁止法が施行された2019年6月を境に一旦減少に転じましたが、ラグビーワールドカップ2019が開催された2019年9月には再び増加し、2019年9月の相談件数は1,304件に上っています。
転売の被害は購入者だけでなく、販売企業にも及びます。ブランドイメージの低下やユーザー離れ、高値で購入したことにより「価格の割に…」とサービス自体にマイナスなイメージを持たれることにもつながるため、転売行為への対策は不可欠です。

イベントやテーマパークのチケットは唯一法的に転売が規制されている例であり、イベント会場での転売行為・なりすましの厳重な取り締まりが行われています。スタッフの負担が増すうえ、人力での取り締まりには限界があることから、生体認証による本人確認が進められています。


3. セキュリティを強化する「生体認証」

「生体認証」とは、顔や指紋などの生体情報を使って本人を識別する仕組みです。事前に本人を識別するための生体情報を登録し、認証時に読み取った情報と照合をすることで本人を識別します。

生体認証のなかでも、空港やイベントなど多くの人が出入りする場所では「顔認証システム」の利用が進んでいます。目や鼻など顔の特徴的な部分や顔領域の位置、比率などを元に本人確認をする技術であり、その精度はAIを使ったディープラーニングにより向上します。現在では企業のサービスだけでなく強固なセキュリティが求められる銀行、国家インフラまでに幅広く活用されるようになりました。

顔認証システムの特徴

特徴① 高度なセキュリティ効果

現在では、ID・パスワードやカード、鍵などを利用した本人確認が一般的です。しかし、それらの情報があれば他人であっても本人になりすますことが可能であり、犯罪につながりかねません。

顔認証では他人になりすますことはかなり困難であるうえ、万が一問題が発生した場合には照合時の顔を「顔画像ログ」として残せるため、管理者が目視確認・共有することも可能です。これらの機能を活用することで犯罪の抑止につながります。

特徴② カードや鍵・IDの紛失・失念の心配がない

顔認証を含む生体認証技術は、身体的特徴を利用します。イベント会場に入場するためのカードを失くしてしまった、パスワードを忘れてしまったなどのトラブルを防止するだけでなく、高いセキュリティ効果を実感することができます。

特徴③ 非接触・非拘束での認証

カードや鍵の提示は不要であるうえ、指をかざす等の特別な動作は不要です。両手がふさがっていても認証でき、ソーシャルディスタンスが重視されるコロナ禍では衛生面に配慮し認証できることから注目を集めています。

特徴④ 専用装置が不要

防犯ゲートなどの特殊な装置は利用せず、一般的なWEBカメラでも利用が可能です。登録用のデータとして既存の顔写真を取り込むこともできるため、導入時もスムーズに利用を開始することができます。

特徴⑤ 利用者の心理的負担が少ない

顔認証は、普段から人が相手を判別している方法をシステム化したものです。指紋や静脈での認証と比べ身近であり、利用者の心理的負担が少ないといわれています。

他の生体認証技術との比較

生体認証のなかでも活用が進む「指紋認証」「静脈認証」
指紋認証はコストを抑えつつ生体認証システムを導入したい場面におすすめであり、静脈認証は手のひらや指の内側などの静脈を赤外線カメラで読み取り個人を判別します。生体認証のなかでも認証精度が高く、高いセキュリティレベルを維持したい場面で活用が進んでいます。

下の表では、指紋認証・静脈認証・顔認証の特性を比較。ご利用の場面に応じて、適した認証システムを選択しましょう。


4. VALTECの顔認証システム

顔認証でセキュリティ・感染症対策ができる入場ゲート

機能① 約1秒で高速認識・複数人の同時認証も可能
本人確認や入退場管理に便利な顔認証システム。約1秒で認証可能、なりすましが不可能な生体認証を採用しているため、部外者の立ち入りを阻止します。同時に20人以上の複数認証にも対応しており、スピーディーな入退場管理・スタッフの負担減に効果的です。

機能② 体温をリアルタイムで測定・表示
顔認証と同時に検温を実施、体温をリアルタイムで表示します。マスク着用時(非着用時)も本人を認識できる上、着用していない場合には音声アラートで警告します。入場ゲートと組み合わせ、規定以上の体温であればゲートを開かないなどの設定も可能です。
→顔認証システムの詳細はこちら


スマートフォン1台で解錠可能なスマートロック


ブースやロッカーの利用予約・解錠をスマートフォン一台でできるシステムです。
予約の際に受け取るQRコードで、会場エントランスやブース・ロッカーなどの解錠が可能。情報はクラウド上で管理されるため、本部スタッフが管理業務を担うことも可能です。
→スマートロックの詳細はこちら


4. 参考

・消費者庁「令和2年版消費者白書」
・株式会社日本総合ビジネス 警備求人・バイト情報サイトケイサーチ!「警備料金の相場はどのくらい?」
・株式会社Spider Labs「転売問題に対して企業が取り組むべきこととは?」


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