2024年6月10日
最近しばしば耳にする「無人店舗」。
徐々に店舗数が増えているようですが、開店するにはどのようなシステムが必要なのでしょうか?
この記事ではそんな無人店舗を開設するために必要なシステムについて解説します。
無人店舗システムとは、AI(人工知能)カメラや顔認証システムなど、 最先端のIT技術を使用することで店舗を無人化し、誰にも会わずに買い物や施設利用ができるシステムのことです。
無人店舗システムはコロナ禍に注目され始め、非接触・非対面型で接客を行うことができる点が高く評価されました。
また店員を常駐させないことから、人材不足の解消や人件費削減ができる点も評価され、無人店舗システム市場は小売業を中心に急成長を続けています。
小売業以外にも、フィットネスジムやワークスペースなどのサービス業で無人店舗の業態が増えており、今後も伸び率の高い市場となることが期待できます。
では、無人店舗システムのメリットには一体どのようなものがあるのでしょうか。
ここで、無人店舗システムのメリットを5つご紹介します。
もちろんここに載っているもの以外にも、無人店舗システムのメリットは様々です。
無人店舗の事例について、4つ紹介します。
無人店舗の開設にあたって、具体的なイメージを膨らませる際に参考にしてみてください。
東京都大田区にある「ゴジユウニ」は、24時間無人決済のリユース家電店で、店員と対面することなく買い物が行えます。
まず商品を選び、タッチパネルのセルフレジで決済を行います。支払い方法は、現金・クレジット・電子マネー・コード決済から選択することが可能です。
購入した商品はもちろんそのまま持ち帰ることができますし、配送を希望する場合もレジ横のQRコードから配送申し込みを行うことができます。
店内のセキュリティ対策としては、来店時に顔認証カメラを通過することと、24時間複数のカメラで監視することで、セキュリティ対策を行っています。
決済を行わずに商品を持ち出そうとすると、セキュリティシステムが反応する仕組みになっています。
RIZAPが運営するchocoZAPは、完全無人店舗のジムです。
2022年の7月にサービスを開始してから、2024年5月時点で店舗数は1,500店以上で、会員数は120万人を超えることから、
急速に事業規模を拡大していることがわかります。chocoZAPの会員登録にかかる時間はわずか5分で、専用アプリを使ってジムの利用ができます。
アプリからはエステの時間予約や、店舗のトレーニング器具の確認を行うことができます。
入館する際は、アプリからQRコードを表示することでドアを解錠できます。他のセキュリティ対策としては、防犯カメラでの24時間の監視です。
また、ジムエリアにはAIカメラが設置されていて、倒れている人や動かない人を検知した場合はリアルタイムで施設外のスタッフに
連絡がいくという仕組みになっていて、安心のシステムになっています。
タリーズコーヒー ニュウマン新宿店は、JR新宿駅のミライナタワー改札内にある席数6席のコンパクトな店舗です。
株式会社TOUCH TO GOが開発した無人オーダー決済端末の”TTG MONSTAR”を導入したセルフレジ型の店舗となっています。
顧客は便利でスピーディーな注文と決済が可能になり、店舗の従業員はレジを入力する業務が不要になることで、顧客へのより良いサービスを提供することができます。
コワーキングスペースとは、フリーランス、テレワークなどの勤務形態を行っている人などが利用できる、
仕事をするための共有スペースのことです。
コワーキングスペースは、ランニングコストの大半が人件費のため、無人店舗にするメリットが大きい業種です。
無人店舗型のコワーキングスペースでは、アプリやキャッシュレス決済などで入退室や決済処理を行うことができる場合が多いです。
無人店舗システムには、自動販売機型の無人店舗、ウォークスルー型の無人店舗、 セルフレジ型の無人店舗の3種類があります。それぞれの形態の特性についてご紹介していきます。
自動販売機型の無人店舗は、自動販売機を設置して無人店舗の経営を行います。
利用者視点のメリットとしては、購入が容易かつスピーディーであることです。
デメリットとしては、一つの自動販売機で購入できる商品の種類は約20種類と少ないことが挙げられます。
ウォークスルー型の無人店舗は、レジが無い無人店舗のことです。
AIと連動したカメラシステムが顧客の動きと選択した商品をトラッキングすることで、商品を取る動きや商品を戻す動きを認識することで、自動的に決済が行われます。
利用者視点のメリットとしては、自分でレジに通す必要がなく簡単に買い物を行うことができます。
デメリットとしては、今までにない販売方法のために使用方法がわからず、顧客の心理的ハードルが高いことと、導入コストが高価になってしまうことです。
セルフレジ型の無人店舗は、顧客自身で商品をスキャンして決済を行う店舗形態です。
利用者視点のメリットとしては、見慣れているレジ形態で利用しやすいことです。
デメリットとしては、顧客自身が商品をスキャンをするため、購入点数が多い場合には購入の処理に時間がかかってしまう場合があることが挙げられます。
無人店舗の開設には、店舗の内装工事や、必要なハードウェアを購入して設置することが必要です。
この項目では自動販売機型無人店舗、ウォークスルー型無人店舗、セルフレジ型無人店舗に必要なシステムと導入費用の目安について解説していきます。
自動販売機型の無人店舗を開設するには、自動販売機が必要です。
レジや商品を置く棚は必要なく、自動販売機を導入した直後から無人店舗の運営を行うことができます。
自販機2台の設置で約200万円から(設置費用、配送料は別途)と、比較的低コストで設置することができます。
しかしやはり、取り扱える商品数が少ないのがネックになることが多いです。
ウォークスルー型の無人店舗を開設するためにはAI(人工知能)と連携可能なカメラシステム、
重量センサーや認証機能付きのゲートシステムなど、最新のテクノロジーを使ったシステムが必要です。
導入費用は使用する技術や店舗の規模によって異なりますが、数百万円から数千万円程度とかなりの金額がかかってしまいます。
セルフレジ型の無人店舗の運営には、セルフレジ機器の購入や店内システムの整備、ソフトウェアのカスタマイズが必要です。
店内のシステムには、顔認証システム、人流解析システム、防犯カメラ、精算機、個室ブースなどがあります。
このソフトウェアシステムには、セキュリティシステムや在庫管理システムなどが含まれます。導入費用は100万円から300万円程度が目安で、ウォークスルー型店舗に比べ、かなり安価に導入が可能です。
導入・運営にかかる費用と取り扱える商品の数を考えると、無人店舗を開設するならセルフレジ型無人店舗がおすすめです。
セルフレジ型無人店舗で実際にサービスを展開するためには、例えば以下のようなシステムが必要になります。
入退室管理必要なシステム:顔認証カメラと電子錠・自動ドア連携など
決済に必要なシステム:POSレジ(セルフレジ)、券売機など
マーケティングに必要なシステム:監視カメラ、人流解析など
次の項目では、これらのシステムについて詳しくご説明します。
次に、無人店舗システムの利用例についてご紹介します。
ここでは、24時間営業のセルフフィットネスジム、時間貸スペース・スタジオ、リユース店の例をご紹介します。
24時間営業のセルフフィットネスジムでは、次のような形態で無人店舗の実現が可能です。
お手持ちのスマートフォンで会員登録を行うことで、手ぶらで施設を利用できます。 また、時間のかかる入会登録の手間をなくし、フロントに人員を配置する必要がなくなります。 顧客側もジムに足を運んで複雑な入会手続きを行わなくてもよいため、 手軽かつ簡単にジムに入会することができるようになります。
顔PASSエントリーの詳細はこちら
ジム内のタンニングマシンなどを利用する際、 一般的なフィットネスジムではフロントで利用したい旨を伝え、 利用手続きを行います。これを、会員サイトやアプリ上で予約することができるようにすると、 ネット上で簡単に予約手続きを行うことができ、現在の予約状況を一目で確認できます。 施設側も予約の一括管理やダブルブッキング防止が可能です。
会員登録の際に、顔登録・クレジットカード等の決済方法など各種登録を行ってもらい、 会員費を自動引き落としすることで、顧客の会員費の払い忘れを防止できます。
会員登録の際に事前に顔情報を登録し、顔を登録した会員のみ
施設に入ることができるようにします。
これにより、不正利用や部外者の利用を防止することが可能です。
セキュリティ対策が万全のため、施設の利用者の方にも安心してご利用いただけます。
顔認証システムの詳細はこちら
室内に設置した監視カメラの映像を人流解析システムで分析することで、 特に利用者数が多い器具を把握して利用者の人気傾向を知ることができ、 新規店舗を開設する際などにその器具だけを多く導入できます。
AI flewenceの詳細はこちら
リユース店では次のような形態で無人店舗の実現が可能です。
事前にお客さんにスマートフォンから顔認証情報を登録してもらい、 顔認証で解錠する電子錠(スマートロック)を取り付けることで、 事前に登録した人のみ入店可能になり、高いセキュリティを実現できます。 一度登録してもらうことで気軽に利用でき、リピーターの獲得も期待できます。
顔認証システムの詳細はこちら
製品を読み取り、セルフレジにて電子決済で会計を行います。 顧客の購入履歴を一括で管理可能で、売れ筋の商品を把握し、 在庫を増やすなどのマーケティング管理ができます。 バルテックのPOSレジなら、安心・安全の保守サポートを受けることが可能です。
POSレジの詳細はこちら
監視カメラシステムとビデオレコーダーを併用することで、
カメラのライブ映像の確認や、録画・再生をWEBで行うことができます。
トラブルの防止に繋がり、店舗の防犯性を高めることができます。
監視カメラシステムの詳細はこちら
ビデオレコーダーの詳細はこちら
時間貸しスペースやスタジオでは次のような形態で無人店舗の実現が可能です。
スマートロックを使用すれば、 現在のドアをそのまま使って入退室を管理できます。 スマートロックと連携しているバルテックの施設予約システムなら、 事前に発行されたQRコードをかざすことで施設に入室できます。 WEBから予約できる施設予約システムで、施設の利用状況を一目で把握し、 簡単に施設を予約することが可能です。
スマートロック+施設予約システムの詳細はこちら
監視カメラシステムとビデオレコーダーを併用することで、 カメラのライブ映像の確認や、録画・再生をWEBで行うことができます。 トラブルの防止に繋がり、時間貸しスペースやスタジオの防犯性を高めることができます。
監視カメラシステムの詳細はこちら
ビデオレコーダーの詳細はこちら
昨今のテレワークの普及で、外出先でWEB商談を行う場所を求めるユーザーが増えています。 248,000円(税別)から設置可能なバルテックの個室ブース”EDOブース”を利用すれば、 周りの目を気にせずにWEB商談を行うことが可能です。他社と比べて圧倒的な低コストで利用できます。
EDOブースの詳細はこちら
無人店舗システム開設に必要なシステムや、無人店舗システムの事例について紹介しました。
無人店舗システムを利用することで店舗の人件費を削減できるほか、
レジの待ち時間改善・セキュリティの向上が期待でき、
さらに収集した顧客情報を活かすことでマーケティングに利用できるなど、
効率的な店舗運営が実現できます。
無人店舗のリユース店やフィットネスジム、セルフレジ型無人店舗のカフェなど、
無人店舗の運営例は多様な業種で展開されており、これからも伸びていくことが期待される業態です。
本記事を読まれた読者の方がより良い無人店舗システムの開設ができたなら幸いです。
バルテックのソリューションを利用することで、スムーズな無人店舗開設と運営を行うことができます。
無人店舗の開設を考えている方はぜひ、一度お問い合わせください。
お問い合わせはこちら